腱鞘炎は、字の通り「腱鞘」に炎症が起こり、指や手首の関節に痛みが生じるものです。

骨と筋肉をつないでいるのが「腱」、腱を包んでその動きをサポートするトンネルのようなものが「腱鞘」です。腱と腱鞘の間に摩擦が強くなって炎症を起こすと、指や手首を動かした時に痛みを感じるようになります。

腱鞘炎には大きく分けて、指や手の平がこわばったり痛みが生じたりする「ばね指」と、親指の付け根や手の甲に症状が出る「ドケルバン病」、肘から手首にそって痛む「テニス肘」があります。

直接的には手の使い過ぎが原因といわれており、仕事や家事、スポーツなどで手を酷使している人に起こりやすい傾向にあります。

さらに、女性は妊娠や出産、更年期で突発的に発症することも多く、この場合は手の酷使以外に女性ホルモンの乱れも関係していると考えられています。

特に産後は、出産を機に女性ホルモンであるエストロゲン（卵胞ホルモン）が急激に減少します。エストロゲンには炎症による腫れなどを改善する作用があるため、産後は腱鞘炎を発症するリスクが高い時期だといえます。

実際に産後の腱鞘炎で悩む女性は多く、手を使い過ぎないことが第一の予防とされているものの、プロゲステロン（黄体ホルモン）も減少するため、ただでさえ心身ともに大きな負荷がかかりやすいです。

休みたくても育児で忙殺されてなかなか休めないとは思いますが、無理を重ねれば症状は悪化しやすいですし、疲労が蓄積して色々な不調も起きやすいので注意が必要です。

当院は原因に直接アプローチしていきますので、痛みは伴いますが、確実にしかも短期間での改善が期待できます。